日本語では無視する意味で、よく「スルーする」と言いますが、これは英語ネイティブに通じるのでしょうか?
「スルーする」は和製英語か?
まず、「through」は「貫通」のイメージです。用法としては「前置詞」、そして「副詞」があります。
まず、前置詞用法を見てみましょう。
The bullet went through the apple.
(弾丸がリンゴを貫通した)

これが「though」の基本イメージです。トンネルを通ったり、鼻から空気を吸ったり。「空間を通過する」感覚。
次に、副詞用法です。
The tyre’s flat—the nail has gone right through.
(タイヤがパンクしちゃった。クギが貫通しちゃっている)

同じですね。前置詞は後ろに名詞が来ますが、副詞は名詞を置きません。
この基本イメージから、「through」は色んな意味に派生していきますが、残念ながら「無視する」という意味には至りません。
そのため、「スルーする」は日本で作られた「和製英語」となります。ネイティブには通用しません。そもそもながら「through」には動詞用法もありませんので、完全にアウトです。
「既読スルー」は英語でどう表現するか?
では「スルーする」に当たる英語の動詞は何かというと、「ignore(無視する)」という動詞がピッタリになります。
I tried to ignore him but he wouldn’t leave me alone.
(彼をスルーしようとしたんだけど、一人にさせてくれなかった)

これで「スルーする」が英語で表現できるようになります。
ちなみに、LINEなどの「既読スルー」をどう表現すればいいかというと、こういう表現方法があります。
The message was read, but I didn’t get a reply.
(メッセージは読まれているのに、返事が来ない)

これで状況が伝わります。「既読スルー」に当たる英語はないので、そのまま説明する感じで乗り切りましょう。
覚えた表現は、オンラインレッスン中に使っていく中で定着していきます。
全て「無料体験」がありますので、自分に合ったスクールや講師が見つかるまで、色々と試してみて下さい。