「the」をつける固有名詞
「広範囲」に広がるかどうか
この感覚は少し難しいのですが、まず基本的に「地域名」は「固有名詞」として扱われ、最初の文字を大文字で書くだけで、「the」は付けません。
Shibuya is in Tokyo.
(渋谷は東京にある)
つまり、「The Shibuya is in the Tokyo.」とは言わない、ということですね。
しかしながら、「山脈」や「川」など「一部の特定地域の名称」には通常、「the」を付けます。
なぜかと言うと、「山脈」や「川」などは広範囲に及び、その地域の人にとって「共通認識」が働くから、で説明が付きます。
The Alps are very beautiful.
(アルプス山脈はとても綺麗だ)
「the」は「共通認識」の印でした。よく言われるのが「太陽」や「水平線(地平線)」で、これらの前には必ず「the」を付けます。
The sun is shining above the horizon.
(太陽が水平線の上で輝いている)
「太陽」や「水平線(地平線)」は誰にとっても、共通していますよね。
そして、この感覚をそのまま「山脈」や「川」に当てはめます。
それらが及ぶ地域にとって、「ああ、あの山々のことね」「ああ、あの長く流れている川のことね」と共通認識が働き、それが「the」がつく感覚に繋がっていくわけです。
その一方で、「山」や「湖」などは感覚が違います。それらは広範囲に及ばず、局地的なものなので、「the」をつけずにそのまま表現します。
Mt.Fuji is 3,776 meters high.
(富士山の標高は3,776メートルだ)
つまり、山脈や川などスケールの大きいものは共通意識が働くため「the」が付きやすくなり、山や湖などのスケールの小さいものは「the」をつける必要がない、と考えればいいでしょう。
そのため、その他に「the」がつくのは「海洋、山脈、群島、半島、運河」などです。長く、大きくそびえている。
一方で「the」を必要としないのは「公園、広場、島、駅、港、空港」などになります。
The train for Times Square is at track two.
(タイムズ・スクエアへの電車は2番線です)
最後にまとめると、こうなります。
以上、「the」をつける固有名詞について、でした。