「傷つきやすい」のは「ナイーブ」の感覚?ー「sense」由来の形容詞
「naive」の定義
日本語でもよく「ナイーブ」という言葉を日常的に使いますが、英英辞書の「naive」の定義にはこうあります。
naive【naɪˈiːv】
Oxford Learners’ Dictionaries
:(disapproving)(of a person or action)not showing enough knowledge, good judgement or experience of life
そう、つまり「知識が浅い、良い判断ができない、経験不足であること」です。
例文を見ます。
I was young and naive at the time, and I didn’t think anything bad could happen to me.
(当時私は若く、世間知らずだったため、悪い状況を招くことを予測できなかった)
日本語の「ナイーブ」と全く違いますね。
もう一つ見てみます。
He asked a lot of naive questions.
(彼は思慮に欠けた質問をたくさんした)
このように「naive」は「大人が持つべき本音と建前の区別」がつかなかったり、「物事の面と裏」が分からない時など、「世間知らずで、幼稚なこと」を侮蔑する言葉として、よく使われます。
以下、例文です。
- I can’t believe you were so naive as to trust him!
(彼を信頼するなんて、何てあなたは世間知らずなの!) - a naive belief that all people are good
(全ての人が善人だという世間知らずな信念)
少し難しいので、自分の経験と合わせて「naive」の感覚を掴むのが早道だと思います。
「傷つきやすい」は「sensitive」の感覚
では、「脆(もろ)くて傷つきやすい」場合は何を使うかというと、「sensitive」がピッタリになります。
同じく「sensitive」の定義を見てみましょう。
sensitive【ˈsensətɪv】
Oxford Learners’ Dictionaries
:easily offended or upset
このように、「すぐ簡単に感情を乱す」意味です。
例文を見てみましょう。
Don’t pick on him! He’s so sensitive.
(いじめちゃダメよ!彼はすごく傷つきやすいんだから)
これが私たちが使う、「ナイーブ」の感覚ですね。
例文で感覚を掴みましょう。
- She’s very sensitive about her weight.
(彼女は体重をすごく気にしている、敏感だ) - She’s overly sensitive about her looks.
(彼女はルックスに対して過剰に敏感だ)
その他の「sense-」を使った形容詞
「sense」は元々「知覚、感覚、理解」などを表す名詞ですが、そこから派生した形容詞をまとめました。合わせて、おさえておきましょう。
sensible【ˈsensəbl】
:賢明な、分別のある
Ex) She gave me some sensible advice.
(彼女は賢明な助言をしてくれた)
sensual【ˈsenʃuəl】
:官能的な、肉感的な、好色な
Ex) She’s a very sensual woman.
(彼女はとても官能的な、セクシーな女性だ)
sensuous【ˈsenʃuəs】
:感覚的な、五感に訴える
Ex) His voice was deep but gentle, almost sensuous.
(彼の歌声は深く、それでいて優しく、五感に訴えてくる)
以上、「sense」由来の形容詞でした。