よくマラソンの途中で「リタイアする」と言いますが、これは正しい英語なのでしょうか。
「retire」は「定年退職する」意味で使う
辞書を引くと、「スポーツや競技の途中でやめること(主にケガなどが理由で)」に使うことも定義としては載っていますが、「retire」は基本的に「定年退職する」時に使います。
例文を見てみましょう。
Most people retire at 65.
(ほとんどの人は65歳で引退する)

また、引退後にどこかに移り住む場合は「retire to 場所」で表現できます。
We plan to retire to Hawaii.
(私たちは引退後にハワイに移り住むつもりだ)

ちなみに、名詞形「retirement」もよく使います。
Many people put aside money for retirement.
(引退後のために、お金を蓄えておく人たちが沢山います)
✅「put aside …」は「(…を)取っておく、脇に置く」意味です。
これが一般的な「retire」の使い方です。
「quit」は「もう行わないと決める」こと
そして、マラソンの途中で棄権するのであれば、通常「quit」を使います。
She quit the race after 10 kilometers.
(彼女は10キロを過ぎたところで、レースを棄権した)

「quit」は「(続けてきたものを)もうしないと行わないと決めること」です。
また「習慣的なもの」をやめる時にも使い、よく例文でも紹介されるのが「禁煙」です。
I want to quit smoking.
(私は禁煙したい)

また、仕事を辞める時にも「quit」を使います。これは定年退職というよりも、「途中で辞める」感覚です。
She quit her job.
(彼女は退職した)

日本語では定年退職も中途退職も「辞める」で表現できますが、英語はこのように切り分けが必要です。
最後に「東京に行こうとしていたけど、やめた」の場合はどう考えるかというと、このように表現できます。
I was going to go to Tokyo, but I’ve decided not to go.
(東京に行こうとしていたけど、やめた)

色んなパターンを手に入れながら、柔軟性を身につけていきましょう。
覚えた表現は、オンラインレッスン中に使っていく中で定着していきます。
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