「behind the times」と「behind time」の違い
「behind the times」は「時代遅れ」の意味
さて、時間を尋ねるフレーズを、皆さんはどう習ったでしょうか?
恐らく今の大人世代は「What time is it now?」だったはずです。ここに「掘った芋ほじるな」とダジャレをかます先生も沢山いました。
しかしながら、ネイティブはこんな表現をしません。強いて言うなら、「What time is it?」です。
なぜかと言うと、「is」が現在形なため、「今の時刻」を尋ねていると分かるからです。「now」を付けると、重複になります。
ただ、「What time is it?」よりもよくネイティブが使うのが「Do you have the time?」というフレーズです。
Do you have the time?
(今、何時ですか?)
ここで大事なのは、「the time」とするところです。
「the」は「共通認識」の印です。1時間前でも1時間後でもなく、「みんなが共有している、今この時点」を表すために「the」がついています。「今」を「特定」している。
「時代」とは「ある特定の時間」の集まりですよね。そのため、「the times=時代」になるわけです。
そしてもちろん、「behind」は「…の後ろに」の意味なので、「behind the times=時代遅れの」となります。
例文を少し紹介します。
- His thought is far behind the times.
(彼の考えはかなり時代遅れだ) - Young people shouldn’t be behind the times.
(若者は時代遅れになってはいけない)
「behind time」は「時間に遅れた」の意味
一方、「time」だけなら「時間」という概念を指します。
そのため、「Do you have time?」は今の時刻を尋ねているのではなく、「今時間ある?」の意味です。
インタビューや質問など、話がある時のフレーズですね。もしくは場合によっては、デートに誘っているのかもしれません。
ひとまず無冠詞の「time」は、漠然とした「時間」の感覚。
こちらも例文を少し紹介します。
- The plane took off an hour behind time.
(その飛行機は1時間遅れて離陸した) - My watch is a little behind time.
(私の腕時計は少し時間に遅れている)
以上、「behind the times」と「behind time」の違いでした。