「湿った服」は「humid」?「muggy」?「damp」?「moist」?ー「湿った」の英語表現
英語には色んな「湿った」がある
日本語には色んな「湿った」に当たる表現があります。空気なら「ジメジメした」、服なら「湿っている」、ケーキなら「しっとりした」。
それぞれに「語感」があり、このように私たちは場面によって使い分けています。
それは英語も同じで、色んな「湿った」の表現があるので、イメージと一緒におさえておきましょう。
humid【ˈhjuːmɪd】
:(空気や気候が)湿気がある、蒸し暑い
Ex) Tokyo is very hot and humid in summer.
(東京の夏はとても暑く、湿気があります)
このように、「humid」は天候に関する言葉で、とても「不快」なイメージがあります。
また、「hot and humid」とセットになることもあり、東京の夏など、湿気もあって暑い気候を表現するのにピッタリな形容詞です。
例文を見てみましょう。
- Florida can be very humid in the summer.
(フロリダは夏になると、とても蒸し暑くなることもある) - It’s very hot and humid today.
(今日は暑くて蒸すよね) - These ferns will grow best in a humid atmosphere.
(これらのシダ類は湿った空気の中で一番よく育つ)
やはり例文を見ると、「humid」は「天候に関する形容詞」だと分かりますね。
muggy【ˈmʌɡi】
:蒸し暑い
Ex) a muggy August day
(蒸し暑い8月の日)
上の「humid」同様、「muggy」という単語もよく使います。
意味は「hot and humid」のニュアンスで、とても「不快」な語感があります。
- This muggy weather gives me a headache.
(この蒸し暑い天候のせいで、頭痛がする) - When it’s hot and muggy, no one feels like working.
(暑くて蒸し暑くなると、誰も働く気はしなくなるよね) - The ceremonies took place on a hot and muggy night.
(そのセレモニーは蒸し暑い夜に行われた)
こちらも「humid」同様、「天候」に関する時にのみ使える形容詞です。
damp【dæmp】
:濡れてジメジメした
Ex) The cottage was cold and damp.
(その小屋は寒くて、ジメジメしていた)
「damp」も同じく不快なイメージで、濡れてジメジメしていることを表す形容詞です。
そして、「humid」や「muggy」のように天候にも使えますが、服や壁など水分を含んだものにも使えます。
- It was a cold damp morning.
(寒く、湿った朝だった) - His shirt was damp with sweat.
(彼のシャツは汗で湿っている) - Iron the shirt while it is still damp.
(湿っているうちにそのシャツのアイロンをかけなさい)
moist【mɔɪst】
:しっとりとした、適度に水分のある
Ex) I love cookies when they are moist and chewy.
(しっとりとして、噛みごたえがあるクッキーが好きだ)
一方、「moist」は上の3つと違い、とてもプラスのイメージがあります。水分を適度に含み、しっとりとした感じ。
そのため、食べ物や肌や唇などに使われることが多いです。
- a moist chocolate cake
(しっとりとしたチョコレートケーキ) - The cream helps to keep your skin moist.
(そのクリームは肌をしっとりとさせます) - Make sure that the soil is moist.
(土が水分を含んでいることを確認しなさい)
使いどころが分かってきましたね。
ここでクイズの答えですが、もちろんこうなります。
「湿っていること」に関して、不快なイメージがあり、かつ物にも使えるのは「damp」でしたね。
以上、「湿った」に当たる英語表現でした。