「花粉症で苦しむ」は英語で?ー動詞「suffer」の使い方
「from」は「距離感」
答えは「B」になります。
動詞「suffer」は「苦しむ、被る」という意味ですが、語源的には【sub(f)(下に)】+【fer(運ぶ)】から来ており、「重課、苦しむを背負って運ぶ」ニュアンスです。
suffer【ˈsʌfər】
:苦しむ、被る
Ex) He suffers from arthritis.
(彼は関節炎に苦しんでいる)
さて、問題は「suffer」には自動詞用法と他動詞用法があることで、もちろんそれによって後ろに前置詞が必要となるのか、すぐに目的語を持って来れるかが変わってきます。
まず自動詞用法として、「suffer」一語で終わる場合があります。
I hate to see animals suffering.
(私は動物が苦しんでいるのを見るのは嫌だ)
この場合、「suffer」一語で「苦しむ」という意味です。
次に「suffer」の後に病名などが続くことで、「その病気が原因で苦しむことになっている」と表現する場合です。
She’s suffering from hay fever.
(彼女は花粉症で苦しんでいる)
「from」は「…から」と訳すように、「起点」を表します。
今の場合、「花粉症(hay fever)」が起点となって苦しんでいる、ということを表現しています。
自動詞用法の例文を見てみましょう。
- At least he died suddenly and didn’t suffer.
(少なくとも、彼は突然死で苦しむことはなかった) - Increasing numbers of children are suffering from mental health problems.
(メンタルヘルスの問題に苦しむ子どもたちが増えている) - He suffers from asthma.
(彼は喘息に苦しんでいる)
その一方で他動詞用法もあり、この場合は「suffer」のすぐに目的語を持ってくることができます。
He’s suffering a lot of pain.
(彼は痛みでとても苦しんでいる)
自動詞用法と何が違うかというと、後ろに続くのが病名などではなく、「pain(痛み)」である、ということです。
つまり「…から来ている」という原因ではなく、このように「pain(痛み)」であったり、「damage(損害)」であったり、「直接的な事象や作用」を被ることを表現する場合は、他動詞用法を使います。
他動詞用法の例文を見てみましょう。
- Victims suffered severe injuries in the accident.
(被害者はこの事故で重傷を負った) - The company suffered huge losses in the last financial year.
(その会社は昨年度、巨額の損失を被った) - Crops suffered serious damage as a result of the floods.
(洪水の結果、農作物は深刻な被害を受けた) - He suffered a heart attack and died instantly.
(彼は心臓発作を起こし、即死した)
まとめると、こうなります。
微妙な違いですね。
以上、「suffer」の使い方について、でした。