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【オススメ英語教材】『Oxford Picture Dictionary』で「身近なもの」を英語で知ろう!

管理者

「人差し指」を英語で言えますか?

今回、オススメするのはこちらの書籍です。

日本人が英語を話せない原因は、沢山あります。

その中で、もっとも確実で、致命的なものに「語彙不足」が挙げられるでしょう。

ただ、この場合の「語彙」とは学校で与えられた、「単語帳の語彙」とは違います。「日常の語彙」です。

つまり、日常よく目にし、口にするものです。例えば、歩道、鉛筆削り、手すり、電卓、ゴミ箱、人差し指、ペットボトル、ビニール袋などです。

どうでしょうか。学校で英語の成績が良かったり、資格試験でハイスコアを取られている方も、意外にこういうものをスッと口にできる方は少ないはずです。

なぜ、これらの語彙がスルーされてきたのか。

それは、日本の英語教育とは「読解中心」で成り立っているからです。

このように、日本の英語教育とはまず、「文字ありき」です。

上にあるような文章を、どれだけ日本語で理解できるかどうか。そのために単語帳を覚え、一つ一つの日本語訳を私たちは頭にせっせと詰め込んでいきます。

もちろん、文章は日本語で高速に処理できるようになるでしょう。それで成績が上がり、いい学校へ進学できるでしょう。

ただ、これだけを英語学習の「全て」に充ててしまったが故に、目の前にある「私たちの日常」を英語で何と言うのかが完全にスルーされ、やがては「そんなもの、どうでもいいや。だって、点に繋がらないんだから」と排除してしまうことに、日本の英語教育が失敗している最大の原因があると、私は考えています。

これは「もしなる」の中にも書きましたが、なぜ日本人は数十年、いや数百年に一度しか起こらない「revolution(革命)」という単語を知っているのに、いつも目にする「人差し指」を英語で知らないのでしょう?

そしてなぜ、それを知ろうとしないのでしょう? 調べようとしないのでしょう? 先生は宿題に出さないのでしょう?

簡単な話です。

それは、「テストに出ない」からです。

点に繋がらないものは、「時間や労力の無駄」でしかありません。それは、私も日本人として、よく分かります。そうやって私も、大人になるまで英語と向き合ってきたからです。

ただ、日本語で「人差し指」を知らない人はいないでしょう。そして知らなければ、日常生活で支障を来たすでしょう。怪我をしても、その部位を他人に伝えることができないからです。

それなのに、英会話になっても、それらをずっとスルー、軽視し続けて、「ネイティブが使う便利なフレーズ、かっこいいフレーズ、簡単な相槌」などに飛びつき、「これでペラペラになれる」と夢を見せられ、しなくてはいけない努力を全くせず、ネイティブを前に言葉に詰まり続け、いつの間にか英語話者になることを諦めている日本人が、どれだけいることか

英会話スクールで働きながら、そういう「英語挫折者」を沢山見てきました。

「want to」が日常会話で「wannna」になることを覚えたところで、「人差し指」一つ言えない人、そして興味すら持てない人は、マインド設定からズレています。

そして、この致命的な問題を指摘すらできない英会話講師は、日本人のことを何も分かっていないと私は思っています。言葉の基本とはスラングなどではなく、まずはここ(日常)でしょう。

「日常生活」に英語を被せる

皆さんにとっての「英語」が何なのか、が全てです。

もしも英語が成績の一部でしかない、入学や入社の一材料でしかない、というのであれば、今までのように「英語のスペルに日本語を重ねて覚えるだけ」でいいでしょう。

しかしそれだけではなく、話者になりたい英語を使って生きていきたい」という目標をお持ちなのであれば、「英語のアプローチ、教材、勉強(練習)方法」が全く変わってきます

そう、「自分の日常生活に英語を重ねる」練習をしないといけないのです。日本語でも、包丁を見て「ホウチョウ」と口に出してきたように、包丁を見て「kitchen knife」と口に出していかないといけません。

もちろん、一つ一つが英語で何と言うのか、分からないでしょう。

それを教えてくれる大人が自分の周りにいればいいのですが、大人も知りません。そもそも、大人も学校で習ってきていないから、当然です。

であれば、どうすればいいのか。

これも簡単な話です。

イラストが沢山ある、「英語絵辞典」を使えばいいわけです。

ここに答えが全てあるわけですから、聞く必要もありません。まずはこれらを覚える。

そして、その後は「自分の家のキッチン」に視点を移します。イラストの中にだけ英語があるのではなく、「自分の日常の中」に英語が潜んでいるのです。

そしてここを引っ張り上げるのが、「指導者」や「親」の今の時代の役割だと思っています。「これは英語で○○と言うんだよ、ほら言ってごらん」と誘導しなくてはいけません。

「自分の日常の中」に英語を見つけていく

This is a kitchen knife.

この「Oxford Picture Dictionary」はこのように、日常目にするものを、リアルなイラスト付きでたっぷりと紹介してくれています。

これで一つ一つ単語を覚え、口に出していくことで、「英語脳」とは着実に育っていきます。それは私たちが「日本語でやってきた過程」と全く同じです。声に出せば出すほど、言葉は定着していきます。

さて、問題は「モチベーションの維持」になってきますが、ここにオンライン英会話などを組み込んでいくのが今の時代、一番確実でしょう。

相手に伝わることで、着実な「成功体験」となり、自信が徐々に育っていきます。英語が楽しくもなっていく。

「英語好き」とは、ゲームをしたり、陽気なネイティブを連れてきて、英語に媚びて作るものでは、決してありません。その場では楽しくても、中学に進めば英語が分からなくなり、すぐに「嫌いな科目」へと切り替わるでしょう。

そうではなく、「英語が分かる、できる、得意だ」と自信が持てるようになることで、本当の意味で「英語が好き」にさせないと、全てが無駄になってしまいます。

私がこのHPで、名詞をイメージで紹介し、オンライン英会話をページの最後に紹介しているのは、このような理由です。

どんどん英語で日常を彩っていきましょう。

こちらには、オーディオCDもあります。初心者の方、お子様がいらっしゃる方は、絶対にあったほうがいいと思います。

また、これ以外にも沢山の「イラスト+音+英語」の辞書がありますので、良ければ書店で見てみて下さい。最終的には「自分に合ったもの」を選ぶのが、一番いいと思います。

ABOUT ME
金沢優
金沢優
英語講師、小説家
石川県出身。上智大学法学部国際関係法学科を卒業後、マスコミ業界へ。

その後、学習塾、英会話スクール教室長、大手英会話スクールの本部勤務を経験。その中で、日本の英語教育の「大きな問題点」に気付く。

2017年、脚本賞を受賞した「もしも高校四年生があったら、英語を話せるようになるか」を幻冬舎より出版(重版4回達成)「英語に失敗した大人世代」から大きな共感を得る。

現在は一般企業にて英語を使って働きながら、主にInstagramを通し、学び方についても発信中。その他にも講演会の実施やテレビ出演など。
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