英語語源

英語の語源「chron」は「時間」を表す

管理者

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クイズ

This novel is full of anachronisms.
(この小説は時代錯誤に満ちている)

「anachronism(時代錯誤)」の語源は何でしょうか?

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「ana-」は「上に、遡って」、「chron」は「時間」

少し難しいですが、「anachronism」という単語があります。

日本語でも「アナクロ」と言う言葉で使われていますが、「時代錯誤」を表します。

もちろん、単語の綴りを見るだけで、色んな意味の言葉が合わさってできていると推測できますが、これは「ana+chron+ism」に分けられます。

まず、「ana-」ですが、これは「上に、遡って」を表します。

一番分かりやすいのは、「アナグラム(anagram)」ですね。

anagram【ˈænəɡræm】:回文、つづり換え、つづり換え語、つづり換え遊び

=【ana(上に、遡って)】+【gram(書く)】

Ex) ‘Silent’ is an anagram of ‘listen’.
(単語「silent」は「listen」のアナグラムだ)

スペル通りではなく、「逆行」している感じ。

ここに「chron」が入ってきます。意味は「時間」です。

そのため、「anachronism」はこういう構成になります。

答え

anachronism【əˈnækrənɪzəm】
:時代錯誤
=【ana(上に、遡って)】+【chron(時間)】+【ism(主義、主張、流儀)】

This novel is full of anachronisms.
(この小説は時代錯誤に満ちている)

ちなみに少し昔のテレビゲームで「クロノ・トリガー」というものがありましたが、これは「chrono(時間)」+「trigger(引き金)」で、「時の引き金」という意味だそうです。

ニュアンスが分かると、面白いですよね。

最後に「chron」の入った単語を以下、紹介します。

語源「chron」が入った英単語

synchronize【ˈsɪŋkrənaɪz】

:動きを同期させる、同時に起きる
=【syn(同じ、共に)】+【chron(時間)】+【ize(する)】

Ex) The dancers practiced until they synchronized their movements.
(ダンサーたちは動きが同じになるまで練習した)

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英語の語源「syn-」は「同じ、共に」を表す
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chronicle【ˈkrɑːnɪkl】

:年代記
=【chron(時間)】+【cle(小さい、まとまったもの)】
(時系列になった書物を一つにまとめたもの)

合わせて読みたい
英単語の最後に「-cle」が付くと、「小さい」を表す
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chronic【ˈkrɑːnɪk】

:慢性的な、(病気が)なかなか治らない
=【chron(時間)】+【ic(形容詞)】
(時間のかかった)

Ex) He suffers from chronic arthritis.
(彼は慢性的な関節炎に苦しんでいる)

chronological【ˌkrɑːnəˈlɑːdʒɪkl】

:年代順の、時系列順の
=【chron(時間)】+【log(言葉)】+【al(形容詞)】

Ex) Give me the dates in chronological order.
(データを時系列順でちょうだい)

以上、英語の語源「chron」について、でした。

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ABOUT ME
金沢優
金沢優
英語講師、小説家
石川県出身。上智大学法学部国際関係法学科を卒業後、マスコミ業界へ。

その後、学習塾、英会話スクール教室長、大手英会話スクールの本部勤務を経験。その中で、日本の英語教育の「大きな問題点」に気付く。

2017年、脚本賞を受賞した「もしも高校四年生があったら、英語を話せるようになるか」を幻冬舎より出版(重版4回達成)「英語に失敗した大人世代」から大きな共感を得る。

現在は一般企業にて英語を使って働きながら、主にInstagramを通し、学び方についても発信中。その他にも講演会の実施やテレビ出演など。
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