「その時計は5分進んでいる」は英語で?ー「early」「quick」「fast」の違い
「early」「quick」「fast」「rapid」の違い
early
日本語もそうであるように、英語にも沢山の「はやい」に当たる言葉があります。
まず「early」ですが、これは「時期や時間が早いこと」を表し、スピードは全く関係ありません。「late」の反対と考えると、イメージしやすいかもしれません。
I went to bed early last night.
(昨夜は早く寝床に就いた)
いつもの時間を「前倒し」した感じです。
例文を見てみます。
- He usually leaves work early.
(彼はいつも早上がりする) - The early bird catches the worm.
(朝早い鳥は虫を捕まえることができるー「早起きは三文の徳」) - Two players were injured early in the season.
(二人の選手は今シーズンの早い段階で怪我をした)
quick
次に「quick」は「瞬間的な素早さ」を表します。
My daughter gave me a quick kiss.
(娘は私に素早いキスをした)
サッとキスをした感じですね。そのため、「短時間で終了」します。
こちらも例文です。
- Thanks for a quick response.
(素早い対応、どうもありがとう) - I’ll just take a quick shower.
(サッとシャワーを浴びてくるわ) - He made a quick U-turn and sped away.
(彼はサッとUターンをして、素早く去っていった)
ちなみに、「quick」を副詞として使う場合は「quickly」にしなくてはいけません。
He ate a slice of watermelon very quickly.
(彼は1スライス分のスイカをとても早く食べた)
fast
その次に「fast」ですが、これは「(継続的な動きが)一定して、速い」ニュアンスです。
She’s a fast runner.
(彼女は足が速い)
「quick」との違いは、「quick」は短時間で終わるのに対し、「fast」は走ったり泳いだり、「継続的な運動のスピードが速いこと」を表します。
- You’re speaking too fast.
(あなたは話すのがとても速い) - Pleasant hours fly fast.
(楽しい時間は過ぎるのが速い) - Bad news travels fast.
(悪いニュースは速く広がるものだ)
どれも「継続した動き」が速いニュアンスですね。
rapid
最後に「rapid」ですが、これは短時間における「物事の変化するスピード」や「ペースの速さ」に使います。
There was a rapid change in temperature today.
(今日は気温の変化が急だった)
このように「rapid」は、基本的に名詞の前に置かれ、少し硬い響きがします。
- There is a rapid increase in the number of coronavirus cases.
(コロナウイルス感染者が急増している) - The patient made a rapid recovery.
(患者は急速に回復した) - Childhood is a period of rapid growth.
(子供時代とは、急速に成長する時期である)
またこちらも「quik」と同様で、「rapid」を副詞として使う場合は「rapidly」にしなくてはいけません。
His heart is beating rapidly.
(彼の心臓は急速に速く打ち出した)
簡単にまとめると、こうなります。
「その時計は5分進んでいる」のはどう表す?
では、最後にクイズに戻ります。時計が「5分進んでいる」のはどう考えるか。
これは、「時の流れ」を「継続的な運動」と考えます。そしてそのスピードが「5分」分速いと考え、普通は「fast」を使います。
ちなみに遅れているのであれば、「The clock is 5 minutes slow.」で表現します。
以上、「early」「quick」「fast」「rapid」の違いについて、でした。