「Thanks to …」?「Thanks for …」?何が違うの?
嫌味っぽいニュアンスも出せる「thanks to …」
答えは「to」になります。
「thanks to …」は「…のおかげで」の意味です。
Thanks to you, I was able to finish my job.
(あなたのおかげで、仕事を終わらせることができたわ)
その他の例文を見てみましょう。
- Thanks to your help, I’ve finished my homework.
(あなたが助けてくれたおかげで、宿題が終わったわ) - Thanks to your advice, I’ve lost 5 kilograms.
(君のアドバイスのおかげで、5キロ減ったよ) - Thanks to a stroke of luck, I was able to get tickets.
(運が良かったから、チケットをゲットできた)
*「stroke of luck」=「思いがけない幸運」
しかしながら、この「thanks to …」という表現は、ネガティブな場合にも使います。嫌味っぽい感じの、「…のおかげで(…のせいで)」のニュアンスです。
Thanks to you, we were late for the meeting.
(あなたのおかげで、会議に遅れたじゃないの)
「thanks」と言っている割には、全く感謝はしていませんね。
ただこれは日本語でも、「あんたのおかげで遅刻したわ」とも言いますので、その点は同じでしょう。
ネガティブなパターンの例文を紹介します。
- Thanks to the new manager, things have gotten worse.
(新しいマネージャーのせいで、事態はどんどん悪くなっている) - Thanks to the traffic, I was late for work.
(渋滞のせいで、仕事に遅れた) - Thanks to the bad weather, my flight was cancelled.
(悪天候のせいで、フライトがキャンセルになった)
以上になりますが、ここで「あれっ?でも以前、どこかで『thanks for …』という表現も見たことがある気がするんだけど、、、」と思われる方もいるかもしれません。
そう、「thanks for …」という表現もあるのですが、それはこのような場合です。
Thanks for your help.
(助けてくれてありがとう)
何が違うかと言うと、「thanks for …」を使った場合は、後ろに文が続きません。単純に「…にありがとう」と感謝を伝えたいだけです。
一方、「thanks to …」は「…のおかげで、〜になった」と主文が続きます。伝えたいことは「…のおかげで、こうなったよ」です。
そのため、「thanks to …」はネガティブな場合にも使われてしまうわけです。
「thanks for …」の例文を見てみましょう。
- Thanks for a great evening. I really enjoyed it.
(素敵な夜をありがとう。とっても楽しかったわ) - Thanks for your time.
(時間を取ってくれて、ありがとう) - Thanks for coming. I appreciate it.
(来てくれてありがとう。感謝するよ)
単純に、何かに対して感謝しているだけですね。
まとめると、こうなります。
英語上級者でもかなり間違えてしまうようなので、スッキリ使えると、ちょっと嬉しくなりますよね。
以上、「thanks to …」と「thanks for …」の違いについて、でした。