「溺れる」は英語で「drown」?ー時制や「almost」などで正しく表現しよう!
「drown=溺れる」ではない
よく「溺れる=drown」で覚えている人が多いですが、英英辞書の定義ではこうあります。
drown【draʊn】
Oxford Learner’s Dictionaries
:to die because you have been underwater too long and you cannot breathe
そう、このように「溺れ死ぬ」意味です。
そのため、答えはこうなります。
「過去形」なので、行為が終わっています。
つまり、もう亡くなっていることになります。
え・・・じゃあ、英語に「溺れる」はないの?いきなり「溺れ死ぬ」までいっちゃうの?その「中間」は?
ここが英語と日本語の「ズレ」になります。
まず日本語で「溺れる」と言えば、「水中に落ち、死にそうになる」意味になります。
そして、そこでもしも命を落としたら、「溺れ死ぬ、溺死する」と、しっかり「死ぬ」と言う言葉を付け足すのが普通です。
He’s drowning in the sea.
(彼は海で溺れています)
もちろんこれは死んでいません。死ぬ「途中段階」です(そしてそのまま放っておいたら、「drowned」となり、もちろん溺れ死にます)
これで「溺れ死ぬ」までの「中間」が表現できます。つまり、時制を使って「溺れる」を表現する。
例えば二度、溺れ死にかけたことを表現するならば、こうなります。
I almost(nearly) drowned twice in the sea this summer.
(私はこの夏、二度海で溺れた=溺死の直前までいった)
「almost」や「nearly」は「もう少しで」のニュアンスなので、実質的には「否定」のニュアンスです。つまり、「溺死の直前までいった=(日本語の)溺れた」の感覚になります。
これで「溺死」の直前でストップが掛けられます。
基本的には英語と日本語の意味やニュアンスは、ピッタリ合致しません。
特に「drown」と「溺れる」は相違があるので、時制や「almost(nearly)」をうまく使って、正しく相手に状況を説明しましょう。
最後に「drown」の例文を紹介します。
- A child can drown in only a few inches of water.
(子供はほんの数インチの水でも溺れ死ぬ可能性がある) - He rescued a child from drowning.
(彼は子供が溺れているのを救った) - I saw a child drowning in the river.
(私は子供が川で溺れているのを見た) - Many people drowned in the great floods.
(沢山の人々が大洪水で溺れ死んだ)
以上、動詞「drown」について、でした。