公共機関に乗る場合は「on」を使うー「乗り物」の前置詞
キャンピングカーは「in」の感覚
答えは「on」になります。
よくバスや電車などは「大きな床板」があり、その上に乗る感覚から「on」になる、または立ったまま動き回れるから「on」になる、などの説明があります。
もちろんそれも「on」になる決定的な要素なのですが、それだけで判断すると「キャンピングカー(RV)」は絶対に「on」になるはずです。
しかしながらネイティブは、「in」を使うのが普通だそうです。
「in」はもちろん、車やタクシーに使います。
She got in the taxi.
(彼女はタクシーに乗車しました)
というのも、車やタクシーは、バスや電車に比べて空間が狭く、体を折り畳んで、中に潜り込むからです。中に入る(in)感覚になる。
それは、キャンピングカーが「公共機関ではない」から、でしょう。
「on」はもちろん、「接触」のニュアンスですが、バスや電車は予め決められたルートがあり、そこをぐるぐると運行しています。そして、そこに飛び乗る感覚が「on」と相性がいいわけです。
一方、車やバスは決められたルートがありません。乗った人は自分が行きたい場所に行けるわけです。この感覚が「in」と相性がいい。
ちなみに、あるネイティブは、「タクシーに乗っている間に、他の誰かが乗車してくるわけがないでしょう?」と言っていましたが、言われてみればその通りですよね。自分だけの空間、パーソナライズされた感覚が「in」なのです。
そしてキャンピングカーも、自分が好きな場所に行けます。そうすると、この感覚は「in」になるわけです。
そのため、「乗り物の規模の大きさ」だけではなく、「公共機関なのかどうか」も「on」か「in」かを決める、大きな要素の一つになります。
パターン別にまとめます。
ちなみにその昔、複数のネイティブに「タイムマシン」は「in」なのか、「on」なのかを尋ねたことがあるのですが、「in」が圧倒的でした。
かつタイムマシンは公共機関のように、グルグルと決められたルートを運行していません。自分で好きな場所に行けます。
そうなると、やはり感覚的には確実に「in」になりますよね。
このように、日本語だと「バスに乗る」も「車に乗る」も感覚は同じなのですが、英語ネイティブは独自の感覚を持っています。
丸暗記ではなく、できる限りイメージと合わせて、感覚を育んでいきましょう。
以上、「乗り物」の前置詞について、でした。