【オススメ英語教材】絵本辞書『The Sesame street dictionary』でネイティブの英語感覚を身につけよう!
今回、『The Sesame Street Dictionary』という、子供用の辞書を紹介します。
学校英語の「盲点」ーなぜ日本人は英語を話せないのか?
さて、日本人が英語を話せないことに関しては、様々な意見があります。
「間違いを恐れているからだ」「英語を話す環境がないからだ」「発音が悪いからだ」などと、挙げればキリがありません。
古来より「学校英語」の目的とは、「英語を日本語で理解すること」にありました。
そのため、恐らく皆さんはこの空欄に何が入るか、一瞬で分かるのではないでしょうか。
英単語 | 日本語訳 |
in | 1) |
across | 2) |
read | 3) |
on | 4) |
take | 5) |
恐らく、「1) in=…の中に 2)across=…を横切って 3)read=…を読む 4)on=…の上に 5)take=…を取る、持っていく、連れていく」と答えられたでしょう。
そして、これらの単語が組み込まれた文章を目にすれば、簡単に訳せるはずです。
「いやいやいや、そんなの当たり前じゃないですか。だって、英語ネイティブは日本人じゃないんだから」
ごもっともな意見です。私も数年前なら、同じような反論をしていたことでしょう。
ただ、あえて言うのであれば、昔ならこのやり方で正しかったのです。というのも、「英語の勉強の目的」は「話す」ではなく、「学校英語で結果を出す」でしかなかったわけですから。
そして昔の英語の試験は、ほぼ筆記テストです。そのため、上のような単語の日本語訳を詰め込めば詰め込むほど、結果が出たのです。
それなのに、大人が今まで明治・昭和時代から習ってきたように、英語を日本語に変換していて、物理的に間に合うのでしょうか。話すときに日本語から英語に変換していて、頭がパンパンにならないのでしょうか。英語的発想に飛べる頭になれるのでしょうか?
もしもあなたが学生さんであれば、一度学校の先生にこの質問をぶつけてみてください。「今のやり方で将来、英語が使えるようになりますか?」と。
そして「できる」と返した先生がいらっしゃるのであれば、一度このような早口の英語ネイティブの海外ドラマを見せてやって下さい。
残念ながら、ほぼ何も理解できないと思います。ましてやこの文章を将来、口にすることなど、不可能に近いでしょう。
少なくとも「学校英語のやり方」では、「本場の英語」には間に合わないのです。国内の筆記試験では高得点が取れても、将来「大きな壁」を感じることになる。
そのため、上を目指せば目指すほど、どこかで「勉強方法」に悩む運命が待ち受けています。そしてそれは確実に、「学校英語が終わった後」です。
英単語 | 例文 |
in | 1) |
across | 2) |
read | 3) |
on | 4) |
take | 5) |
異論がある方は、今度はこれらの英単語から、「できるだけ沢山」例文を作ってみて下さい。
どれだけ例文が頭に浮かんできますか?日本語のようにポンポン無限に文章がでてくるでしょうか?
それはなぜかというと、「1) in=…の中に 2)across=…を横切って 3)read=…を読む 4)on=…の上に 5)take=…を取る、持っていく、連れていく」と、「一通りの対」で覚えてきたからです。
話せないのは、何の不思議でもなく、「当然の話」なのです。
特に、物理的なイメージが必要である「across」で例文を作れる日本人は、ほぼ皆無に近いです。
それが証拠に、以前在籍していた英会話スクールでも、生徒さんは皆ボロボロでした。それは例えTOEIC高得点者であっても、です。
「6年も英語を勉強できたのに、英語が話せない」のはこうしたカラクリです。
「英語的発想」をどう身につけていくか
なぜ私がここで『The Sesame Street Dictionary』を勧めるのか?
それは例えば、次の文章を英語にしてみて下さい。
この辞書には約1,300語載っています。
普通の日本人であれば、絶対に「えーっと・・・?」となるはずです。
なぜなら、「載る」が分からないからです。
もしかして、「ride」や「get on」が頭に浮かんでしまう人もいることでしょう。それは、「ride, get on=のる」で覚えてきたからです。丸暗記の「対」で覚えてきたツケです。
さて、問題に戻ります。「辞書に1,300語載っている」のは、どう表現するか。
答えを先に言うと、これは「there is 構文」が使えます。
There are about thirteen hundred words ____ this dictionary.
(この辞書には約1,300語載っています)
このような構成になります。
もちろんネイティブたちは、『「載る」って英語で何?』とはならないのです。「存在のイメージ」で捉えます。
この『The Sesame Street Dictionary』は、このようなイメージを簡単な英語で表した例文が沢山載っています。
「on=接触」だと分かっている方であれば、もしかして「on」を選ぶかもしれません。というのも、1,300語は「紙の上」に印刷されているからです。
しかしながら、答えはこうあります。
そう、英語ネイティブは「in this dictionary」で捉えるのです。
なぜかというと、本は「開いたり、閉じたり」しますよね(「Open/Close your textbook.」とも聞いたことがあるはずです)
このような感覚は残念ながら、「1) in=…の中に 2)across=…を横切って 3)read=…を読む 4)on=…の上に 5)take=…を取る、持っていく、連れていく」のような丸暗記の勉強方法では、100年経っても身につけることはできません。
その上で、段々とパターンが身についてきて、この場合は「in」だな、この場合は「on」だな、と判断できるようになってきます。数年後の話です。
このような過程を辿るため、英語に限らず、語学は時間がかかるものであり、そして本来、かけるべきものなのです。そのため、「○○日でペラペラ」などというものは、全て「まがい物」です。英語初心者の方は、絶対に引っ掛からないでください。
大人の方は、今まで「across」の場面をどれだけ見てきたでしょう?
今日、何がどこをどう「across」の状態で「walk」したり、「run」したりしていたでしょう?道を渡る人を見て、「across」が浮かぶ頭になっていますか?そんな学び方をしてきましたか?
浮かばない人は、「across」の場面を見ずに、「…を横切って」で丸暗記した方に違いありません。何度も英語をやり直しているのは、これが一番の要因です。メンタルのせいではありません。
そのため、学校の筆記テストでは点は取ってきたかもしれませんが、残念ながら、「向こうの幼児以下の英語力」になります。
彼らは日本人のように、単語を一つずつ切り取ってきては、それを日本語訳とセットで丸暗記する勉強など、1秒たりともしていません。
私が言いたいのは、そういうことなのです。
『The Sesame Street Dictionary』で学び直しをしよう!
ちょうど、「時代の変わり目」に立っていると思って下さい。
昔は「across」から「…を横切って」と日本語訳を出す時代でした。丸暗記でよかったのです。「across」が使われている場面など、要らなかったのです。
しかし今はネイティブのように、「across」を使った文章を口から出せ、となってきました。「ネイティブ的発想」が求められてきているのです。
今の時代の流れに飛び乗るためには、当然ながら「across」している場面のイメージと、「across」が入った一文章が必要になります。
つまり、これです。
もちろん、この1枚だけでは全然足りません。
もっともっと色んな場面の「across」を見て、自分なりの「across」の感覚を育てていく必要があります。
さて、どうでしょうか。違う場面で、また「across」が出てきていますね。
この辞書はこうして、沢山のイラストを散りばめつつ、重要単語を繰り返し繰り返し、色んな角度から紹介しています。
というのも、それは向こうのネイティブの大人が、子供に英語を正しく学んでほしいからです。
私はなぜそのような本を「英語教育の現場」に導入しないのか、不思議でなりません。
そしてこれを数年掛けて暗唱できるようになれば、「相当の英語話者」です。
少なくとも「前置詞」と「動詞」の感覚は、確実に身についているはずです。将来、イメージ教材を使って、英語をやり直す必要もないでしょう。敷いては「数百、数千時間の時短」になります。
収録語数約1,300。コスパは十分。
どうか数年かけながら、できれば子供と一緒に、正しくこの辞書と付き合っていきましょう。