受動態の文章で「by」以外を使うケース
「直接的に影響を受けている」場合は「by」で繋ぐ
まず上のクイズの場合、町は覆っているのではなく覆われているので、「受動態」の文章で組み立てます。
そして受動態の文章でよく使うのは、もちろん「by」です。
He was killed by her.
(彼は彼女によって殺された)
彼女が直接、彼に影響を与えました(殺した)
このように受動態の文章は、主語が直接的に「…される」ケースがほとんどなため、基本的に「by」で繋ぐことが多くなります。
受動態を「by」以外で繋ぐパターン
では、クイズに戻ります。町が雪で覆われたパターンです。
もちろんですが、そうではありませんね。
そのため、「by」はニュアンス的にマッチせず、答えはこうなります。
「with」は「道具」の感覚です。
そのため、「雪を使って(with)、町が覆われた」というニュアンスで表現します。
また、「in」を使って、「The town is covered in snow.」とするケースもありますが、その場合は「朝起きたら、一面銀世界だったみたいな時に使う」とネイティブが言っていました。スポッと入り込んだ感じ。
いずれにしろ、普通に雪が降って、町中が積もった場合は、「with」で繋ぐのが一般的です。
その他、受動態で「by」以外のものを使うケース
その他に、受動態の文で「by」以外のものを使うケースを紹介します。
事故の場合は「in the accident」
He was killed in the accident.
:彼は事故で亡くなった。
事故で「…された」場合は、「in the accident」で表現します。事故が積極的に働きかけたのではなく、「事故の中(in)で…された」と考えるからです。
カナダで話されている場合は「in Canada」
English is spoken in Canada.
:英語はカナダで話されている。
これもカナダが積極的に働きかけたわけではなく、「カナダの中で話されている」と考えるため、「in」を使います。
みんなに知られている場合は「to everyone」
The song is known to everyone.
:その歌はみんなに知られている。
これもみんなが積極的に知るように働きかけたのではなく、結果的に伝わっていったニュアンスなので、到達点を表す「to」で繋ぎます。
知らせに驚いた場合は「at the news」
She was surprised at the news.
:彼女はその知らせに驚いた。
基本的に「…で驚かされた」場合は、「be surprised at …」で繋ぎます。「at」は「点」のイメージで、「驚きの感情の照準」がそこにポンッと合わさった感じです。
以上、受動態の文章で「by」以外を使うケースでした。