「for」?「to」?ー「到達度」の違い
「for」達成点が低い
答えは「for」になります。
「えええ!何でー!」となる方も多いと思いますが、恐らくそれは「give 物 to 人」の構文とごっちゃにしてしまっている可能性が高いです。
I gave a present to my mother.
(私は母にプレゼントをあげた)
そう、この場合は「to」でいいのです。
何が違うかと言うと、上は動詞が「have」であるのに対し、下は動詞が「give」なのです。
まず、「for」の感覚は「方向性」です。よくあるのが「出発する」意味の「leave」との組み合わせ。
I left the office for the station.
(私は駅に向かって、仕事場を出た)
今、「仕事場を出た」と過去形を使っていますが、彼女が駅に着いたかどうかは分かりません。それはここからは読み取れないのです。
つまり、「for」には「到着」のニュアンスがなく、「向かった」という意味しか含んでいません。
では、「to」はどうでしょうか。組み合わせがいいのは「go」です。
I went to the beach for sunbathing.
(私は日焼けをするために、ビーチへ行った)
これはもう、「着いた」と言っています。到着している。
そのため、「to」は「到達」の意味まで含んでいるのです。「for」と違うのはこの点です。
「give 物 to 人」という構文も、「give」は「渡す」意味であり、モノが相手に到達しないと成立しない動詞だから、「to」が使われているわけです。
ではここで、クイズに戻ります。
ここにあなたに向けたギフトがある、と女の人は言っています。ただしそれは、あなたに到達するかどうかは含んでいません。あなたに向けたギフトが存在しているだけです。
そのため、「方向性」を表す「for」で表すわけです。
電話があったこともこのように表します。
There’s a telephone call for you, Mr Brown.
(ブラウンさん、あなたに向けた電話が来ていますよ)
ただ、もちろんギフトを渡したのであれば、「I gave a gift to you.」になります。
前置詞は動詞と紐づいていることが多いので、総合的に判断していきましょう。
以上、「to」と「for」の感覚の違いについて、でした。