今回「電話を切る」という表現は、どうして「hang up」になるのか考えてみます。
昔の電話機は「壁掛け」だった
まず、基本動詞「hang」は吊るす意味です。
She’s hanging clothes to dry.
(彼女は乾かすために、服を吊るしています)

そして、吊るす時は基本的に「下から上に」位置を動かすことが多いので、「up」を付けて、「hang up」と表現することが多々あります。
I’ll hang your coat up.
(あなたのコート、掛けておくわね)

しかしながら、「電話を切る」時にも「hang up」という表現が使われます。
She hung up the phone.
(彼女は電話を切った)

では、なぜ電話を切る時にも「hang up」が使われるかというと、その昔、電話は「壁掛け」のものでした。そして、通話を切る時は受話器を吊るしていました。その名残で、今でも「hang up=通話を切る」という表現が使われているのです。

公衆電話は今でもこのような形状なので、イメージしやすいかもしれませんね。
昔のアクションが、今でも残っている英語表現
このように、昔のアクションが今でも表現に残り続けているものを二つ紹介します。
pull over
車が停車する
The taxi pulled up in front of the building.
(そのタクシーはその建物の前に停車した)

どうして「pull up」で停まる意味になるかというと、まだ車ではなく馬で移動していた頃、手綱をぐいっと引っ張り(pull)上げて(up)、停めていたいたことに由来します。

turn up
音量を上げる
I turned up the volume on the TV.
(私はテレビの音量を上げた)

これもその昔、ダイアルを使って音量を上げていました。そして回す意味の「turn」と組み合わせ、「turn up=音量を上げる」で表現していました。

もちろん音量を下げる時も回して(turn)下げていた(down)ので、「turn down」という表現になりますし、電源をつける時も回して(turn)稼働させていた(on)ので「turn on」、消す時も回して(turn)止めていた(off)ので「turn off」になります。
覚えた表現は、オンラインレッスン中に使っていく中で定着していきます。
全て「無料体験」がありますので、自分に合ったスクールや講師が見つかるまで、色々と試してみて下さい。