「vocabulary」は数えられる?
「数」に無頓着な日本語
日本語と英語はコンセプトに色々と違いがありますが、その一つが「数」への概念です。日本語は英語ほど、数にこだわりません。
例えば日本語で「私を犬を飼っています」と言っても、何の違和感もありませんが、これを英語にしようと思った瞬間に、「あれ?」となります。
そう、「何匹飼っているかの情報」が英語では必要なのです。
加えて、「数えられる名詞(可算名詞)」と「数えられない名詞(不可算名詞)」があったりもします。そして、それによって使える形容詞が「many」なのか「much」なのかも変わってきます。
この組み合わせを一つ一つ覚えて、声に出し、感覚をつけていかないといけないのですが、学校でやってこなかった分、ネイティブを前にすると、間違うことはもちろん、「これは数えられるのかな?数えられないのかな?」と初めて考えさせられることが多々あります。
そして、そのうちの一つが、クイズにもある「vocabulary」です。
訳せば「語彙」となり、一見数えられそうではあるのですが、「vocabulary」とは「単語の集合体」を表します。全てを引っくるめて、「vocabulary」なのです。そのため、「vocabularyが一つ、vocabularyが二つ、、、」とは表現できません。
結果、「vocabulary」は「不可算名詞」になります。
例文を少し紹介します。
- For a little girl, she has a large vocabulary.
(彼女は子どもにしては語彙が豊富だ) - Reading helped to improve her vocabulary.
(読書のおかげで、彼女の語彙力が上がった)
ちなみに、日本人が最も混同するのは「furniture」かもしれません。
日本語では「家具」で覚えている人も多いと思いますが、感覚としては「家具類」です。
They bought some new furniture for the house.
(彼らは家に新しい家具類を買い揃えた)
そのため数えるなら、「furnitureが一つ、furnitureが二つ、、、」ではなく、「a piece of furniture、two pieces of furniture、、、」となります。
これと同じ仲間に「buggage/luggage(荷物)」や「stationery(文房具)」、「machinery (機械類)」、「jewelry(宝石類)」、「homework(宿題)」、「money(お金)」、「information(情報)」、「news(ニュース)」などがあり、同じように数えられません。
以上、使い方に注意しましょう。