「everyone」は「his」で受ける?「their?」で受ける?
「everyone」は「単数形」扱い
まず気をつけないといけないのは、「everyone(みんな)」は複数形のように見えますが、「単数形」扱いになる、ということです。
これは「捉え方」の問題です。
まず、似た意味の「all(全て)」を見てみましょう。
All students are required to take this examination.
(全生徒はこの試験を受けなくてはならない)
上のイメージのように、「all」の焦点は「全部ひっくるめた」ものです。「個々の生徒」に意識は及んでいません。
そのため、「all」はボヤッとしている感覚になります。
一方、「every」の焦点は「個々」にあります。
Every student is capable of passing the exam.
(全ての生徒は一人一人、試験を合格する能力がある)
今の場合、「一人一人ができる」ということを強調したいわけです。
そのため、一つ一つの輪郭がハッキリしており、「every」は単数形の感覚に繋がります。
そして「everyone」は「every+one(人)」なので、こちらも同じく「単数形の感覚」です。
そのため、現在形の文で、主語として使う場合は、必ず「三単現のS」がつきます。
Everyone likes her.
(みんな彼女が好きだ)
しかし、ここで問題になってくるのが「代名詞」です。
Everyone has ____ own ideas about the best way to bring up children.
もしも「everyone」が単数形であるなら、空欄に入るのは「his/her」の2パターンになるはずなのですが、どちらを入れればいいのでしょうか?
「everyone」は「their」で受けるのが主流になってきた
皆さんの中には、もしかすると学生時代に「his」で表す、と習った方もいらっしゃるかもしれません。昔はそう教わっていたのです。
しかし最近では、「それは女性差別だ」という意見が強くなり、「his or her」で表すようになったのです。
ただ、それではやはり文章が長くなります。
そこで、編み出されたテクニックが「their」です。これならば、男性も女性も関係がないじゃないか、となったわけです。
そのため、答えはこうなります。
時代の流れとは言え、単数形扱いなのに、複数形の代名詞を使うのは、やはり少し違和感がありますよね。
例文を少し紹介しておきます。
- Everyone brought their partner to the party.
(全員、パーティにそれぞれのパートナーを連れてきた) - Everyone has their own opinion.
(誰でもみんな、自分の意見を持っている)
以上、「everyone」の使い方について、でした。