英語という「教科」から、英語という「言葉」へ

「英語で考える」とは?

「英語脳」って何のこと?

さて、皆さんは今までに「英語脳」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。よくある🍎を見て、「apple」で覚えよう、というものです。

ここではこのコンセプトをもっと分かってもらうために、更に深く掘り下げます。

ちなみに、私たちは100%「日本語脳」で生きています。

例えば、以下の文章を読んでみて下さい。

「今日ね、お母さんに浴衣を着せてもらったの。すっごい可愛かった」

恐らく理解できたはずです。

では、これを言った人間は以下のどれだと思いますか。

  1. 90代の男性
  2. 50代の女性
  3. 男の子
  4. 女の子

当然のように「❹女の子」を選んだはずです。

なぜでしょうか。私は文章の中で、「女の子」とは一言も言っていません。

ただ、口調が女の子です。そして、言葉が少し幼い。「お母さん」とも言っています。

その結果、❹が想像できます。❶なら、気持ちが悪い。

そう、日本語を聞けば、「シーン」が浮かぶのです。それが「日本語脳」です。

「今日ね、お母さんに浴衣を着せてもらったの。すっごい可愛かった」

聞いても、読んでも絵が浮かぶ。🍎を見たら、「りんご」という。「りんご」と聞けば、🍎が浮かぶ。

では、次に英語にいってみましょう。

I play soccer with my friends almost every day.

さあ、どうでしょうか。

「I」とは誰でしょうか。

  1. 90代の男性
  2. 50代の女性
  3. 男の子
  4. 女の子

もちろん、❹も考えられますが、普通は❸を選びます。❶なら死んでしまう。

I play soccer with my friends almost every day.

しかも現在形です。「習慣」を表します。かなりサッカーが好きなんでしょう。「almost every day」と言っているからには、恐らく上手いはずです。

さて、これを「日本語のように一瞬で」頭に描けるかどうか。現在形のニュアンスを汲み取れるか。瞬時に英語で表現できるかどうか。

そして、何よりもそこに、「日本語を介在させない」ことが「英語脳」の定義です。

つまり、「訳して(日本語で)捉えない」ということ。

私たちが自由に日本語を話せる、聞けるのは、思い浮かんだものや聞いたものをそのまま日本語で理解できているからです。

日本語は、他言語から切り替えていないから自由に使える。

場面と言語が隣り合わせである。

ちなみに先ほど私が、「❶なら気持ちが悪い、❶なら死んでしまう」と書いたのを読み、クスリと笑った方は、絵を頭に描いたからです。

それが言葉のメカニズム。

そしてもちろん英語ネイティブは、英語を聞いて、読んで、そのような頭になっています。

当たり前ですが、彼らの頭の中に「日本語」がありません。

なぜ日本人の英語は、世界に通用しないのか?

日本人はリスニングが苦手です。それは音を拾うのも一苦労なのですが、何よりも一度頭の中にスペルを描き、それを日本語に切り替えて、理解しようとするからです。

だから、誰もがリスニングに苦しむ。普通に考えて、2つも余計な作業が入っています。

考えてみましょう。私たちが日常話している日本語を、いちいち頭に文字で描いて英語で理解しようとしていたら。

頭がパンパンになると思いませんか?

そう、日本人は、こういう不自由なやり方で、英語を習ってきました。文字から入り、訳す方法を取ってきた。

100年以上も、英語の学び方は変わっていません。

つまり、英語が話せなかった昔の人と、同じやり方を今でも継続させているのです。

しかし、もしも日本語のように、英語を英語のまま捉えられたらどうでしょう?

一瞬で聞ける、分かる、絵が出る。あとは口を何度も動かせば、英語も話せるようになる。

そう、まるで翼が生えたように、英語が自由に使えるようになります。

夢のようかもしれませんが、実はこれは、皆さんも体験しているのです。

それは、リスニングやリーディングで「bed」や「bench」や「soccer」などが出てきたときです。

出てきたら、楽でしょう。

なぜなら、日本語でもそれらを「ベッド」「ベンチ」「サッカー」と呼んでいるからです。文字も出ず、日本語に切り替える作業がない。

そう、これが「英語脳」と言われるものの、断片です。ここに英語習得のヒントがあります。

日本語訳ではなく、世界をそのまま英語で捉える。

「そんなの、無理だよ。日本人は日本語でしか理解できないんだよ」

そう、思われるかもしれません。

特に頭の固い人、マインドの古い人、革新性を嫌う人ほど、そう言いがちです。

でもそれは、誰が決めたことですか?

試しましたか?

深く考え、方法を模索し、訓練しましたか?

イノベーションをかけましたか?

日本を出て、海外に住んでみれば、それが「くだらない常識」だと一瞬で気づくでしょう。

なぜなら、英語圏に行けば、すべてを英語で呼んでいるのですから。英語と日本語の「1:1」になった単語帳など、日本でしか売られていません。

bedを「寝台」、benchを「腰掛け椅子」、サッカーを「蹴球」と覚えてしまうと、将来英語を使うようになるときに苦しむことになります。

頭の中で、一語一語文字にし、英語をすべて「日本語のフィルター」に通さないといけなくなる。

その瞬間、世界観が歪みます。冠詞、単・複数形、時制などの、英語独特で、日本語にない概念が欠落します。

後で「修復作業」が入ります。

大人が何度も英語をやり直しているのは、このせいです。

何より、日本語に訳せない表現もあります。この時点で、英語力は限定されることになります。つまり、将来、本場の英語に接して、「壁」を感じるはずです。

その「壁」は海外ドラマや映画を見れば、一瞬で気づきます。学校英語が全然通用していない。

加えて、訳すたびに意味も一つずつズレてしまいます。というのも、日本語と英語は「1:1」にはなりえないからです。特に動詞や前置詞などは「1:20」などになります。

それが証拠に、英和辞書で「have」や「on」などを引いてみてください。その単語一つに日本語が振り回されているのが、見て分かるでしょう。二つの言語は違いすぎています。

日本人が使いこなせない単語は、「日本語訳が多岐に渡るもの」です。

英語ネイティブが色んな場面で多用する「基本的な動詞・前置詞」が全く使えなくなっているのは、英語と日本語を「1:1」の不自由な覚え方をしてしまったせい。

英語の学び方を、ネイティブに近づけていこう

「bed」は「bed」です。「pillow」は「pillow」です。

これを「pillow:枕」という日本語で覚える必要がこの時代、どこにあるのでしょうか。

それをすると、将来、「枕→pillow」という回線の設置作業が、新たに必要になってきます。

だから、ネイティブにとって、🍎は「apple」以外、何物でもありません。「りんご」という言葉など介在しないのです。「Ringo? What’s that?」です。

日本人が苦しんでいるのは、ここです。

英語をすべて「日本語脳」で処理しようとして、回線がショートしている。

そのため、英語を話せるようになるために、今度は英作文の勉強を新たに始めないといけないことになっています。

英語の話者になるために、無駄な勉強量を自分で「2倍以上」に増やしている。未来に「負の遺産」を残している。

だから、受験前はそうではありませんが、大人になってから、英語で苦しんでいる。

詳しいことは、『もしも高校四年生があったら、英語を話せるようになるか』を読んでみて下さい。

私たち日本人が英語で苦しんできた原因や過程を、体験することができます。

特に英語に挫折した大人の方は絶対に読んで下さい。恐らく自分のことが書いてあります。心を揺さぶるはずです(試し読みができます

私たちが日本語をペラペラと話せるのは、思ったこと、考えたことをそのまま、口にできるからです。

そして「思考」とは、言語を使って為されます。

日本語で考えて、口から自然な英語を出すことは、本来、物理的に不可能です。

ネイティブは世界をどう切り取っているのか。どう眺めているのか。それを突き詰めて、口に出していく。何度も何度も。

そのうち、「まだ日本語に訳してんの?何で?」という時代になるでしょう。

早めにマインドを切り替えられた人が、将来、英語で報われます。

そして、その教え方をしている指導者に早めに出会えた方は、ラッキーです。

特に、「英語脳」を目指されているという方は、可視の名詞は全て英語で捉えられないと物理的に無理です。

毎日フラッシュカードをやって下さい。

その練習を積み重ねると、🍏を見れば、「green apple」しか出なくなっていくはずです。「blue」などありえない。それは、日本語のフィルターを通しています。

このサイトを通じ、「英語の考え方」を身につけていきましょう。

ちなみにカウンセリングでは、「頭の中の日本語の消し方、英語で考えるやり方」を直にお伝えしています。

興味がある方は是非ご連絡ください。

日本人が学んできた英語は「言葉」だったのか?


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