英語を日本語に切り替えず、そのまま理解する
「話せる」に向けた英語の学び方

英語は「環境次第」で話せるようになるのか

英語は結局、「環境」なのか

さて、この3年間ですが、私はほぼ毎日「もしなる」のプロモーションのために、Twitterをしてきました。

英語に関して、毎日色んなツイートがあります。そして、「英語 話せる」で検索をかけるのが、私の日課です。

そうすると、「英語を話せるようになりたい」などと呟いた人が引っ掛かってきます。

そこで、「英語の環境」について、ある二派の主張が目立ちます。

主張A
英語は結局、「環境次第」だ。自分を追い込むために、向こうに住みさえすれば、英語なんて誰でも話せるようになる。

主張B
いや、たとえ環境があっても、結局自分がそこでどれだけ勉強したか、だ。自分は現地で死ぬほど努力した。だから、向こうに住んでたからペラペラなんでしょ、みたいな環境のせいだけにするのはやめてほしい。

前者は「環境さえあれば」

後者は「環境以上に、自分の努力が大事」

どちらの言い分もよく分かります。そして、どちらにも「いいね」が沢山つきます。

そしてこれは確実ですが、やはり環境は大事でしょう。いい土地には、いい作物が実るのと一緒。

しかし、何よりも、しっかりと育てないと、果実が実るまで、樹木が成長しません。

結果、主張Bが「好ましい」です。「いいね」が沢山つくのは、本来、こっちでなくてはならない。主張Aだけが広まると、沢山の失敗者を生む可能性がある。

そして私が英会話スクールで働いていた時も、「現地には住んでいたのに、結局は日本語で生活してしまい、話せるようにならなかった」という生徒さんを、今まで沢山見てきました。

結局話せる環境に行っても、英語を話さなかったら、それは日本に住んでいるのと変わりません。それは「街並み」が変わっただけ。

もちろん、無駄な経験ではないのですが、「現地に住んだら、ペラペラになれる」と、期待していた効果と、大きく乖離することでしょう。

そして、これはあまり公表されていない事実ですが、英語圏に住んでいても、オンラインレッスンをやっている日本人は、結構いるのです。

結局は、「自分がどれだけ口を動かしたか」「ネイティブと会話を続けて、英語を習慣化させてきたか」です。

ただ、それが現地に住めば、その機会に恵まれやすいだけ、にすぎません。

「英語圏に住んだから」ではなく、「英語圏で英語力を磨けたから」、海外組は成功している。

そのため、「環境だけに身を置けば」という発想は失敗しやすいです。ましてや、英語初心者で現地に飛び込むのは賢明ではない。ある程度の勉強をしていってからの方が、スムーズにことが進むはずです。

ただ、問題は国内組です。

そう、英語を話す環境が、全くない。

こうして、国内組は「環境を乞う」ことになります。ネイティブがいる場所にドッと流れます。環境だけを求めてしまう。

そして、そこでどう勉強するかを、全く考えていない。

そのため、そこで大きな問題が生じてきます。

「環境を作ったところで、なかなか話せるようにならない」という事態に陥る。

英語は役者さんの「セリフ覚え」と同じ

こうして、国内組は堂々巡りを始めます。

覚えても使う場面がない、使う場面があっても出てこない。

英会話スクールなどで、失敗した人はこの気持ちが分かるはずです。これが筆記試験とは違い、英会話が一枚岩でいかないところ。

しかし、これは明らかに「インプットが甘かった」ことに原因があります。

何度も繰り返し言って、そのフレーズや表現を覚えていなかった。すぐに口から出る状態にしていなかった。

これは、役者さんが、セリフを覚えないで、舞台に上がったのと同じ構図です。

言葉は「覚えた」からこそ、口に出ます。覚えるためには何度も口にするプロセスは必要です。役者さんだって台本を覚える時、何度も声に出して、言葉を覚えるでしょう。

皆さんもスピーチ原稿を覚えるなら、何度も言って覚えるでしょう。

英語を覚えるのも、実はそれと同じ要領です。英語も同じ、「言葉」なのですから。

これを眺めているだけ、訳せるだけ、で「勉強で終わったまま」、ネイティブの前に飛び込んでしまうと、一向に口から出てきません。

あたふたしている間に一方的に話されて、一言二言返すだけ、の構図が出来上がってしまうと、もはや抜け道はありません。

だから、「同じものを何度も繰り返し、声に出して読んで覚える」というプロセスは、話者には必要です。

ましてや、国内にいれば、そこまで話す機会はありません。

例えオンラインレッスンを毎日やったとしても、1日たった25分程度です。これは現地に住むのと比べれば、ほんの微量です。しかも話の主導権を相手に取られたら、自分の持ち時間は10分あるかないか、が現実でしょう。

もちろん、1日10分のスピーキングでは、ほぼ何の効果がありません。しかも、話す内容も自分の趣味だとか、結局同じことばかりでは、上達のしようもない。

こうして、効果を感じず、挫けてしまう。オンラインレッスンの失敗組は、大体ここに入ってきます。

そのため、いかに「一人で話す練習を取れるか」が国内では鍵になってきます。ブツブツブツブツと沢山の表現を何度も何度も。まるで役者さんがセリフを覚えるように。

これなら、時間はいくらでも掛けられます。しかも、無料です。これをレッスン前にかますだけでも、状況はかなり改善されます。

役者さんが言語に堪能なのは、恐らくこういう「言葉(セリフ)を覚えるスキル」が元から高いからだと、私は考えています。

逆にTOEICなど、勉強スキルに走ってしまうと皮肉なことに、「話せなくなる」事態にもつながります。

役者さんやスポーツ選手などで英語が話せる人は多いですが、恐らくTOEICなどはほとんど取れないと思います。点数のための勉強をしてきていないのですから。

英語をコミュニケーションに使うと考えるか、資格のために使うと考えるかの違いです。

英語の大敵、「どうでもよくなる」病

さて、国内組には「話す環境がない」以外に、もう一つ別の問題があります。

それは、「国内にいる以上、英語を使わなくたって、生きていける」ということ。

これがまた、厄介です。つまり、「モチベーション」です。

そう、時間とともに英語がどうでもよくなってくるのです。ボスキャラはこいつです。一番先に述べた、主張Aの「自分を追い込む」という点です。

国内にいながら、「英語を話せないと、自分は生きていけない」と思うのは物理的に難しいでしょう。

どうすれば、国内にいながらモチベーションを保ちつつ、口を動かして練習できるか。それも、数年単位で。

これさえクリアできれば、国内でも、ある程度の英語は話せるようになります。

ひとまず、色々と工夫をしましょう。ここはしっかりプランニングした方がいいと思います。今までずっと英語を「勉強」してきて、全く口を動かしてこなかった人は、ほぼ「ゼロスタート」だと考えた方がいいと思います。

以下、オススメのアドバイスです。

  • オンラインレッスンを取り、毎日強制的に数十分話す時間を取る
  • このHPのフラッシュカードアウトプット練習をする
  • 一日、音読の時間を取る
  • 日記は全部英語で書く。
  • 毎日英語の本を何分読む、と決める。
  • 家に帰れば、英語のドラマなどを流す。
  • 移動時間は「podcast」など、英語のラジオを聴く。

月並みな提案ですが、ご自分なりに考えてみてください。人によって、「合う合わない」があります。

ただ、気をつけてほしいのは、「声に出す」はスピーキングには必須です。上の項目で言えば、上記3つです。

下の4つは無駄にはなりませんが、あくまで英語に触れ続けるための、モチベーションを保つための手段にすぎません。

ちなみにですが、英語でツイートしていれば、いつか話せるようになると考えていらっしゃる人がいますが、これは「物理的に不可能」です。

というのも、この3年、TwitterやInstagramを見ていて、それで話せるようになったというツイートなどを、まだ一度足りとも見たことがないからです。

考えてもみましょう。

日本語圏ではない、海外のどこかで、口も全く動かさず、何も聞かず、ただ日本語で「きょうは7じにおきた。ごはんをたべて、がっこうにいって、6じにかえてっきた。つかれた」と書いて、直されもせずにいるだけの人が、ある日ペラペラと、日本語が話せるようになるでしょうか。

100年掛けても無理です。何よりも、数日で無意味だと悟ります。そして、自分で上達している実感がなければ、継続は不可能です。であれば、正しい文章を何度も口にして、言葉を覚えた方が、何万倍も手っ取り早いです。

九九だって、「言ったから」覚えられたのです。「書いたから」ではないのです。

そして漢字は「書いたから」覚えられたのです。「言ったから」ではない。

目指すスキルは分けた方がいいでしょう。

日々、単語や表現を覚え、音を聞き、読み、口にし、直され、習慣化する。

これは絶対に取らないといけないプロセスです。ツイートだけでは、絶対に「話せる」ようにはなりません。

現地に住めば、強制的に英語に触れ続けることになります。もちろん、それは刺激になりますし、話せないと生活に支障を来たします。

そのため、国内にいる以上は、自分で刺激を受け続ける工夫をしないといけなません。どう飽きずにやれるか。続くか。

自分に合ったやり方を早く見つけられた人が、最終的には早くゴールに辿り着けるはずです。

「環境だけ」に求めないようにしましょう。上達は、「日々の練習」にこそあります。

日本人が学んできた「英語」とは何だったのか?


完全版・増刷版】は文庫本のみです。
待望の重版出来!!全国発売スタートしました!!